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熊本県 上益城郡山都町
南北約9.1㎞、東西最大幅約3.2㎞、単一の干潟としては日本有数の広さを誇る「荒尾干潟」。熊本県荒尾市にあり、珍しい生き物がいることから、ラムサール条約湿地に登録されている貴重な場所です。
この場所は6月から9月の間に“マジャク”が釣れることでも有名。“マジャク”の正式名称はアナジャコで体長10㎝程度のヤドカリの仲間です。加熱すればカラごと食べることができ、味はエビよりも濃厚で絶品です。実はこの“マジャク”の釣り方はとてもユーモラス。今回はその「マジャク釣り」についてご紹介します。
マジャクは干潟の穴に生息しており、穴に異物が入ると押し出す習性があるため、その習性を利用して釣り上げます。釣りができるのは干潮時間の前後2時間。釣り道具を準備し、荒尾干潟の潮汐表を見て現地入りしましょう。場所は荒尾漁協先の沖合いです。
まず釣りに必要なものは習字に使う毛筆、これに結束バンドを取り付けたものが釣り道具になります。マジャクの釣り方は、住む穴に筆を入れ、おびき寄せて釣るというもの。結束バンドは筆を穴に入れた時に、風に吹かれることで振動がマジャクに伝わり、出てきやすくなるそうです。
私は釣り用の筆を自作して行きましたが、荒尾漁協事務所【平日8時~17時】で1本150円で買えるようです。(売り切れの可能性もあるため、漁協で買いたい方はお問い合わせください)
また釣り場を作るのに、穴を掘って「釜たて」をしないといけないため、クワも必要になります。
【マジャク釣りに必要なもの】
・釣り用の毛筆
・クワ
・長靴
・バケツ
【あったほうが良いもの】
・お風呂用椅子(釣りの時に腰かける用)
・柄杓やボール(釣り場の水を掻き出す用)
干潟に出ると日陰はまったくないため、暑さ対策は万全で行きましょう。帽子にタオルなどの日焼け対策、クーラーボックスに飲み物を入れて行くなど、熱中症対策は必須です。
【暑さ対策】
・飲み物
・帽子
・タオル
【料金】
荒尾干潟に入るには入漁料を支払います。平日は荒尾漁業協同組合の事務所で、土日祝日は事務所が閉まっているため、干潟の入り口で受付を行います(土日祝は干潮3時間前くらいから漁協の方が受付をされるそうです)。その時に赤いメッシュ袋をひとり1枚貰えます。荒尾干潟の漁は、生態系を壊さないためにも、その中に収まる量しか採れませんので注意してください(といっても1枚でたくさん入ります。マジャク20匹でもまだまだ余裕あり)。
<入漁料>
大人1,000円、中高生500円、小学生300円
干潟に入ると泥遊びのようで気分が高まります。服は汚れてもよいもので、長靴を必ず履いてください。貝殻等が大量に落ちているため、サンダルなどで入ると怪我をする可能性があります。
干潟を歩き、釣る場所を決めたら、穴を掘って「釜たて」という釣り場づくりをおこないます。干潟の表面をクワで5~10㎝程掘り、広さは子連れであれば、マジャクの穴に手が届くよう1平方メートル程度が良いでしょう。
掘った穴に水が入らないように周囲に堤防を築くのがポイントです。巣穴に泥が入るとマジャクがあがってこないため、丁寧に掘り進めます。「釜たて」を終えると、穴がいくつも空いているのが見えるため、好きな穴に筆を入れて待機。釣り場に水が溜まりすぎると捕まえにくくなるため、柄杓やボールで水を掻き出します。
筆をゆっくり上下に揺らすと「巣に何か入ってきた!?」とマジャクが筆を押し上げてきます。穴から筆がスルーッと出てくるため、その速度に合わせゆっくりと筆を引き上げます。筆先が見えたら、マジャクのハサミごと鷲掴み。これがなかなか難しく逃げられてばかり・・・子供のほうが思い切りがあって上手いかもしれません。
「釣れた!」と子供たちは捕まえて大喜び。ザリガニのような形ですが、ハサミも小さく引き上げる時も痛くないため、子供でも楽しく釣ることができます。子供も大人も時間を忘れてマジャク釣りに没頭。釣りというよりも虫捕りに近い感覚です。
マジャクの釣り方は荒尾漁業協同組合の動画が参考になります▼
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