世間に深く浸透したふるさと納税ですが、コロナ禍において「緊急支援品」というカテゴリーへの注目度が高まっています。飲食業の形が激減したことにより、行き場を失った品々が返礼品として採用されることが増えたのです。

この記事では、ふるさと納税の緊急支援品がどのようなものなのか、その概要について分かりやすく解説します。その上で、消費者がお得に感じられる返礼品とその自治体の具体例を、いくつかご紹介しましょう。

ふるさと納税の緊急支援品とは

新型コロナウイルスの影響により、非常に多くの事業者が致命的といえるダメージを受けました。特に観光業と飲食業が受けた影響は極めて深刻で、今まさに正念場を迎えている企業は決して少なくありません。

飲食業界においては顧客が激減したことを受け、レストラン等における仕入れの姿勢が様変わりしています。飲食店は多くの食材を仕入れる必要がなくなり、生産者がその煽りを一身に受けることになっているのです。

需要過多といえる現状において、自治体が救いの手を差し伸べる機会が増えてきました。コロナウイルスの蔓延という不測の事態を受け、生産者を救うためにはじめられた企画が、ふるさと納税における「緊急支援品」というカテゴリーの設置です。

返礼品の対象となるのは主に地元の特産品

緊急支援品の対象となる返礼品は、主に地元の特産品です。肉や魚、お米、あるいはお酒などのアイテムが緊急支援品に認定されることが多くなっています。消費者としては、これを取り寄せることにより、直接的にその地域の生産者を救うことができるのです。

具体的な返礼品については次の項目で詳しくご紹介しますが、ブランド牛などの高級品が緊急支援品となるケースも少なくありません。緊急事態ということもあり、通常の半額以下の寄付金で入手できる緊急支援品も存在します。

どのような状況においても、人間の生活から食事を除外することはできません。この機会に様々な地域の名産品に注目し、高い品質の食品を手頃な価格で試しながら、生産者や地域全体を支援してみてはいかがでしょうか。

ふるさと納税でおすすめの緊急支援品をご紹介

ここからは、ふるさと納税で緊急支援品として並んでいる食料品の中から、特におすすめできるアイテムを厳選してお伝えします。あっと驚くような高級品が少額の寄付金で手に入ることもありますので、目当ての品を見つけたら早めに申請を行いましょう。

兵庫県加西市：神戸牛サーロインステーキ2枚

兵庫県加西市は、世界的にも有名な「神戸牛」の名産地として知られています。神戸牛は日本一審査が厳しいブランド牛としても知られており、簡単にその名を使うことは許されません。しかし現在、正真正銘の神戸牛が緊急支援品として破格で提供されています。

今回の企画では、期間限定のキャンペーンとして、神戸牛サーロインステーキ200g×2枚が寄付金額20,000円で手に入ります。通常時の寄付金は200g×3枚で50,000円なので、約13,000円もお得になるという計算です。

加西市の神戸牛は豊かな自然の恵みを存分に受けて育っており、代名詞でもある柔らかさだけではなく、風味や旨味の深さも感じられる絶品になります。限定品であり、人気の集中も予想されますので、ご希望の場合はお早目のお申し込みがおすすめです。

鳥取県岩美町：訳あり松葉がに(生)

日本人の年末年始に欠かせない食材といえば「かに」です。中でも最高級品として有名なものが「松葉がに」ですが、市場に出回る機会が少なく、価格としても庶民が気軽に手を出せるものではありません。

そんな松葉がに漁獲量日本一の町である鳥取県岩美町では、訳あり松葉がに(生)2～4枚、約1.5kgを緊急支援品としてふるさと納税の返礼品に指定しています。お刺身でも加熱しても美味しく召し上がれる絶品で、寄付金は33,000円です。

訳ありと言っても、セリで高値が付きにくい1～2本の「指落ち」が見られる松葉がにというだけであり、品質そのものには全く影響がありません。発送時期は年内～2021年3月頃とばらつきがありますので、早めの到着をご希望の方は今すぐお申込み下さい。

北海道枝幸町：冷凍ほたて貝柱1.3kg

海の恵みとしてふるさと納税でも定番の商品が「ほたて」です。北海道オホーツク産のほたては身が締まっており、旨味も抜群。日頃からリピートの多い返礼品ですが、枝幸町は緊急支援品としてほたて貝柱1.3kgをラインナップに加えています。

通常は1kgあたり10,000円の寄付金で返礼品として提供する商品ですが、寄付金は10,000円のまま据え置き、内容量を1.3kgにまで増量していることが特徴的です。事実上の30％割引であり、お求めやすくなっています。

枝幸のほたては分厚く食べ応えがあり、噛めば噛むほど旨味が舌の上で溶け出します。生のまま冷凍した状態で届きますので、解凍してお刺身のまま食べても良し、ソテーしてアツアツの状態で食べても良しという万能な逸品です。

鹿児島県大崎町：白焼き5尾 S級鰻

言わずと知れた高級食材の鰻(うなぎ)は、品質次第で料金も青天井のように上昇していきます。鹿児島県大崎町が誇る鰻は高品質で、日本全国の高級店が買付ける品ですが、こちらもコロナによる影響を受け、緊急支援品の一つとして加えられました。

大崎町では、通常S級うなぎの蒲焼と白焼き4尾のセットを40,000円の寄付金で提供しています。しかし今回は大幅なディスカウントとなり、同じS級鰻の白焼き5尾を、33,000円の寄付金で入手することが可能です。

1尾あたりの料金で計算すると、なんと約17,000円もお得に取り寄せられる計算になります。寄付金は生産者の支援のほか「子どもを育む施策」「環境施策」などに使われることが明記されており、使途の透明性の高さについても高く評価することができます。

山形県寒河江市：寒河江三蔵元 日本酒1,800ml×6本セット

食べ物よりもお酒を優先したいという方には、山形県寒河江市の日本酒6本飲み比べセットがおすすめです。昨今は宴会の自粛等によって日本酒の需要も激減しており、寒河江市は地元で伝統を引き継ぐ酒造を守るため、日本酒を緊急支援品として採用しました。

最上川と寒河江川に囲まれた寒河江の酒は、地産の良質な米との相乗効果により、抜群の仕上がりを見せているとファンの間でも話題です。通常の寄付金は40,000円に設定されていますが、今回は何と10,000円引きの30,000円で返礼品を手に入れることができます。

セット内容は「千代寿」「銀嶺築山」「山形の銘酒 澤政宗」がそれぞれ2本ずつになります。熱燗でも冷でも楽しめる銘柄がバランス良くセットされており、晩酌にもぴったりです。地元でも名だたる蔵元が丹精込めて作り上げた日本酒を、割安な寄付金でお試し下さい。

まとめ

新型コロナウイルスの蔓延により、飲食店を利用する人が激減しました。その煽りを受けているのが生産者であり、その支援のために行われているものがふるさと納税の「緊急支援品」です。緊急支援品として扱われる品々は、普段よりもお得な寄付金で入手することができます。

この記事では特におすすめの緊急支援品をご紹介しましたが、その他にも多くの地域で高品質かつお得な緊急支援品が用意されています。日頃の食事をグレードアップさせ、少し贅沢なおうち時間を過ごしながら、地域の生産者を支援してみてはいかがでしょうか。