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離島への移住はおすすめ?よくある失敗や注意点、おすすめの移住先を解説
リモートワークという働き方が浸透した昨今、住む場所の選択肢が広がったことから、離島暮らしが注目を集めています。
その一方で、軽い気持ちで移住したものの、離島での暮らしに馴染めず、ついには島を出てしまうというケースも少なくありません。
この記事では、離島への移住が失敗する原因を解説し、移住を成功させるポイントを紹介します。
・離島への移住はおすすめできる?
「仕事も趣味ものびのびとしたい」「子育ては自然に恵まれた土地で」など、離島への憧れを持つ人が増えました。
ひとえに離島といっても特色はさまざまで、本土から遠く離れて自然に恵まれた島もあれば、都市とのアクセスに恵まれた利便性の良い島もあります。
たとえ不便なことがあっても離島に住むメリットの方が大きいと確信できるのであれば、島への移住をおすすめします。
・離島への移住でよくある失敗
移住するときに、下調べ不足で失敗したというケースも存在します。
なぜ憧れの離島暮らしを断念するに至ったのか、よくある失敗要因を紹介します。
生活の不便さに耐えられない
まずは、生活するうえでの利便性の問題です。
離島によってはアクセスに恵まれたところもありますが、一方で飛行機や船の便が数日に1度のみという島も珍しくありません。
数少ない交通手段が悪天候で欠航になってしまい、予定通りに動けない事態もたびたび起こります。
物資にも同じことがいえます。
必要なものが予定通りに届く保証がないため、仕事や生活に影響する可能性があれば、利便性の高い島に絞って検討すべきでしょう。
いわゆる「島時間」と呼ばれる島ならではののんびりとした時間感覚も、人によっては都会で暮らしてきた常識とは異なるため、ストレスを感じてしまうかもしれません。
加えて、医療機関の事前チェックも欠かせません。
自分や家族に万が一の事態が起こったときには、それなりに大きな病院へのアクセスは重要なポイントです。
気候が肌に合わない
続いて、島自体は気に入っているのに、その気候に対応できないというケースです。
遊びに来たときには問題がなかったにも関わらず、長く身を置くことで現れる不調は、気候や水などが原因の場合があります。
体調を崩してしまっては、せっかくの離島生活も楽しむことはできません。
物価が高く生活が苦しい
島暮らしは生活費が安いと思う人は多いかもしれません。
しかし、実際は輸送代が加わるため、物価は決して安くはなく、通販の送料も割高であるケースが多いです。
本土と行き来する交通手段が限られているため、交通費も高額になりやすいです。
現地で仕事を探そうと思っていても、選択できる仕事自体が少なく、賃金が低い場合もあります。
余裕のある暮らしを夢見て離島に移住したはずが、いつの間にか資金が尽きて島を出ることにもなりかねません。
対人関係に苦労する
理想と現実がかけ離れていたというパターンも考えられます。
煩わしい人付き合いから離れ、誰も自分を知らない土地で静かに暮らしたいと考えて移住するケースをよく耳にします。
しかし、島では近所付き合いが日常茶飯事です。
なぜなら、ご近所さんとうまく付き合い、助け合わなければ、離島暮らしが成立しなくなってしまうからです。
こうした対人関係にギャップを感じて、島を出るきっかけとなってしまう人は少なくありません。
娯楽が少なくて退屈
大自然に囲まれて暮らしたいと考えて移住したものの、長く暮らすうちに買い物や娯楽などの楽しみが少ないと感じる場合があるかもしれません。
島の暮らしそのものを楽しむことができなければ、退屈さにストレスを感じてしまうでしょう。
移住を検討する前に、自分の属性をじっくりと見極めることが大切です。
<h2>離島への移住を決める前にやっておきたいこと</h2>
ここまでの失敗例を踏まえて、移住を決断する前にどんな行動をとっておけばリスクを回避できるのか、そのポイントをまとめました。
まとまった資金を準備する
本土内での引っ越しと比べると、離島への引っ越しは思いのほか費用がかさみます。
これは通常の引っ越しに加え、荷物の輸送や交通費にお金がかかるからです。
初期費用として必ず発生するものには、生活に必要な荷物の輸送費、自分と家族の交通費、そして家賃があります。
離島によっては移住支援制度が充実していて、これらの費用が補助対象となる場合があるので、下調べは入念に行いましょう。
そうでない場合、荷物の量によっては船や飛行機の輸送費が大きな負担になります。
負担を少しでも減らしたい場合は、荷物を最小限に減らしたうえで引っ越し業者ごとの料金体系を比較・検討しましょう。
暮らし始めてからも物価の高さや運送料でなにかと出費が多くなる可能性を視野に入れ、資金は余裕を持って準備しておくと安心です。
仕事先や収入源を確保する
就職先や収入源は、事前に確保したうえで移住しましょう。
現在働いている仕事をリモートで継続する場合や、個人でも場所を問わず充分な収入が見込めるのであれば、問題ありません。
しかし移住先の離島で仕事を探そうとしている場合、移住前に就職のあてを見つけておくことが大切です。
移住支援制度をしっかりと確認し、仕事探しをするうえで役立つ情報を取り逃がさないようにしましょう。
移住先の環境や文化を理解する
離島ではご近所さんとの関係性はもちろん、規模が小さく人口が少ない島の場合は、町内会の役割分担がしっかりと定められている場合が多いです。
これは島暮らしの不便な部分をみんなで助け合うための制度なので、煩わしいと思えても、そこに長く住むつもりであれば、島の風習には従う必要があります。
お試し移住をしてみる
最後に強くおすすめしたいのが、お試し移住です。
バカンス気分で訪れるのではなく、移住後の生活を意識して長期間滞在し、それに近い体験ができるように計画しましょう。
知りたいのは島に住む人達の文化や気質、気候や水が肌に合っているか、最寄りのスーパーや物価など、ここまで紹介した事柄です。
現在住んでいる場所の気候とギャップが大きい島なら、季節を変えて何度か足を運ぶと安心です。
離島によっては移住を検討している人に向けた体験型住居を用意しているところもあるので、積極的に活用してみてください。
・離島に移住するならココ!おすすめの島10選
ここからは、具体的に離島の紹介をしていきます。
島ごとにさまざまな特色があるので、移住先選定の参考にしてください。
伊豆大島【東京都】
まずは東京都が有する伊豆大島。
首都圏とのアクセスが良く、基本的な診療ができる医療機関がそろう離島です。
基本的な交通機関は高速船ですが、都心には2時間ほどで到着します。
離島移住には不安も伴うので、利便性の高い島に絞って移住先を検討するのもいいかもしれません。
日間賀島【愛知県】
続いては名古屋からアクセスしやすい日間賀島。
名古屋駅からは最短1時間30分ほどで到着します。
周囲約6.6kmの小さな島ですが、名産のタコやフグ目当てに多くの観光客が訪れる賑やかな雰囲気の離島です。
近くに佐久島や篠島などほかの離島もあり、そちらにもアクセスできるのが嬉しいところです。
淡路島【兵庫県】
淡路島は、橋がかかり陸続きになったことで利便性が大きく高まった島の代表例といえます。
神戸市と鳴門市につながる橋を有し、神戸や大阪の市街地まで車で約1時間と抜群のアクセスの良さです。
3市の自治体からなる大きな島で、コンビニやドラッグストアはもちろん、医療機関も充分にあるのでほかの離島に比べると不便を感じることはかなり少ないでしょう。
淡路島は移住支援制度が手厚いので、興味がある方は補助金のチェックをしてみてください。
佐渡島【新潟県】
日本海側で最大の面積を誇る佐渡島は、トキや佐渡金山遺跡などが有名で、観光業・漁業・農業が盛んな島です。
医療機関が多数存在しており、人口に対する医療機関数は東京をも凌ぐほどです。
移住者に対しての制度も豊富なので、一度観光がてら足を運んでみると良いでしょう。
周防大島【山口県】
山口県の周防大島は、移住支援の手厚さがトップクラスです。
家を建てたい方には特におすすめで、10年間土地を安く貸し出してくれるうえ、10年後には無償で譲渡してもらえます。
ほかにも就業サポートなどが充実しているので、その土地で仕事を探したい人にはうってつけ。
支援の手厚さも、移住先を決定するうえでは大切なポイントです。
小豆島【香川県】
注目度の高さからいえば小豆島も外せません。
レトロな町並みやオリーブ畑がヨーロッパを思わせる美しい島で、気候も年中過ごしやすいのが特徴。
フォトスポットが豊富にあるので、若い世代にも人気です。
対馬【長崎県】
長崎県にある対馬は、福岡へのアクセスがしやすいため、利便性の高い離島です。
気候も温暖で年中過ごしやすく、大きな島なのでスーパーや医療機関も豊富で生活に困りません。
じつは韓国まで約50kmと、気軽に韓国旅行ができるところも魅力の一つです。
屋久島【鹿児島県】
大自然に囲まれた屋久島は観光地として名を馳せており、就職先の選択肢が多いところが特徴です。
求人も離島にしてはかなり豊富で、賃金も九州の都市圏とそれほど変わりません。
観光業に興味がある方は、アルバイトから始めてみても良さそうです。
宮古島【沖縄県】
沖縄県の宮古島もまた、観光関連の求人が多いです。
商業施設もあり、便利さは本島と大きく変わらないといった声もあるほどです。
与那国島【沖縄県】
同じく沖縄県が有する与那国島は、日本の最西端に位置する秘境の島です。
交通は不便ですが、壮大な海や未だ解明されずにいる海底遺跡など、魅力満載の離島といえるでしょう。
マリンアクティビティが盛んなので、ダイビングが好きな人におすすめです。
・まとめ
今回の記事では、注目の離島や移住前の注意事項について紹介しました。
せっかくの離島移住を失敗しないためにもまずは下調べから始め、移住体験を検討してみましょう。
自分に合った離島を家族とじっくりと探すのも、移住の楽しみの一つです。
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