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フランスには親日の人が多い?データや人気の理由、インバウンドの特徴を調査してみました

記事投稿者 【公式】みんなの観光協会編集部

所在地: 佐賀県基山町字宮浦

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観光業界において、インバウンド需要は年々見過ごせない重用な市場となっています。

アジア圏やアメリカのみならず、ヨーロッパからも多くの人が来日しています。

 

今回はそのなかでも、コロナ前まで毎年訪日客数が増加し続けていたフランスに着目して、親日度合いや動向の特徴を調査しました。

 

 

フランス人は親日の人が多い?データからわかる日本の人気度

フランス人の訪日観光客数が過去増え続けてきた背景には、どのような理由があるのでしょうか。

まずはさまざまなデータをもとに、フランス人の親日度合いを調べてみましょう。

 

 

7割以上の人が日本と「友好的な関係にある」と回答している

2020年に外務省が実施した、フランスを含むヨーロッパ5ヶ国への日本に対する世論調査の結果、「日本と友好的な関係にある」と回答した人は7割にものぼりました。

 

安全保障や経済関係のパートナー国としても、アメリカや中国を抑えてもっとも多く名前が挙げられています。

フランスは親日感情の下地が根付いているといえるでしょう。

 

 

日本はフランス人にとって人気の海外旅行先

フランス人にとっての海外旅行先として、日本は手堅い人気を集めています。

2012年からコロナ前の2019年まで、訪日フランス人客数は7年連続で過去最高を更新し続けてきました。

とくに2012年からの5年間は連続して前年比15%以上の増加率を記録しており、日本に対する興味・関心は年々高まってきたことがみてとれます。

リピーター数も多く、観光庁による2019年の調査では、訪日フランス人のうち47.4%が2回目以上の訪日です。

 

フランス人にとって人気の海外旅行先は、スペインやイタリアなど移動のハードルが低いヨーロッパ圏が上位を占めています。

一方でヨーロッパからの訪日客数を比較すると、フランスはイギリスにつぐ第2位です。

 

 

パリのジャパンエキスポは毎年数十万人の入場者数を誇る

フランス・パリで開催されるヨーロッパ最大のジャパンイベント「JapanExpo Paris」では、例年数多くの来場者数を記録しています。

20周年を迎えた2019年には4日間で25万人以上が訪れ、日本文化に対する関心の高さがうかがえます。

 

 

日本のブランドが多く進出し、人気を博している

日本企業によるフランスでの取り組みも、目立っているといえるでしょう。

2017年には702社がフランスへ進出しています。

自動車やアパレルに代表される製造業が約4割を占め、人気を博しています。

 

 

フランスに親日家が多くなったのはなぜ?

このように、さまざまなデータからもフランスにおける日本人気の高さを実感できました。

以降では、フランスに親日家が多くなっていったきっかけについて探っていきましょう。

 

 

150年以上前から政治・経済・ビジネスでの交流が続いている

日本とフランスにおける関係性が構築されはじめたきっかけは、1858年に締結された日仏修好通商条約までさかのぼります。

その後、1867年にパリで開催された万国博覧会に日本が出展したことを転機として、フランスをはじめとしたヨーロッパ全域に日本が広く認知されるようになりました。

 

それまで鎖国政策を続けていた日本は、パリではじめて万博に参加しました。

浮世絵や磁器、工芸品といった日本の洗練された伝統文化が、衝撃をもって広まったといえるでしょう。

 

 

日本の伝統文化・サブカルチャーへの関心が高い

フランスをはじめ、19世紀のヨーロッパにおける日本文化の流行を総称して「ジャポニスム」と呼びます。

日本の浮世絵がフランスの画家に与えた影響の大きさは有名であり、日本の美術品は非常に高い評価を得ていました。

 

現代では、アニメや漫画などのサブカルチャーも深く浸透しています。

フランス最大級の日本サブカルチャーイベント「Paris Manga」では、1度に約7万人が集まるほどの人気ぶりです。

 

またスポーツでは、柔道人気が高いことで有名です。

日本よりもはるかに多い約80万人の競技人口を誇り、いまやオリンピックでも強豪国として名を馳せています。

 

 

元大統領ジャック・シラク氏が親日家であった

1995年から2007年までフランスの大統領だったジャック・シラク氏は、大変な親日家だったことで知られています。

 

2度にわたる「大相撲パリ場所」の開催に尽力したことは有名ではないでしょうか。

さらに、「高松宮殿下記念・世界文化賞」という世界の優れた芸術家に贈られる賞の設立時には国際顧問を、大統領就任後は名誉顧問を務めました。

 

 

フランスへの日本人観光客の数が多い

日本人のフランスへの関心が高いことも、親日家が増えた要因のひとつでしょう。

2019年に行われた「日本人が行ってみたい海外旅行先に関する調査」では、ハワイにつぐ第2位となっています。

 

 

日本に観光旅行をする訪日フランス人の特徴

続いて、実際に日本へ訪れるフランス人の動向にはどのような特徴があるのか、詳しく調べました。

 

訪日フランス人に人気の都道府県・国内観光地

訪日フランス人が訪れる都道府県としては東京都がもっとも多く、ついで京都府、千葉県、大阪府です。

一方、地方では金沢、高山・白川郷、広島・宮島などの特色ある地域が人気を博します。

 

また、フランス人には「体験」、いわゆる「コト消費」が好まれます。

日本の伝統文化を体験できる、書道や茶道、着付けなどの教室が人気です。

また体験教室のみならず、宿坊体験や現代アート巡りなども評判がいいようです。

 

 

訪日フランス人の旅行スタイル・滞在日数

訪日フランス人の滞在日数については14〜20日間がもっとも多く、ついで7〜13日間、21〜27日間の順に推移しています。

これは他国と比較しても長期滞在の傾向にあり、休暇取得のしやすさが一因とされています。

 

 

訪日フランス人のインバウンド消費額・支出内訳

消費単価は約23万円と、欧州のなかでもイギリスにつぐ高さです。

内訳としては宿泊や飲食にかける割合が高く、アジア諸国からの訪日客と比べると買い物の消費額は低い傾向にあります。

消費額や支出内訳をみても、「コト消費」への需要の高さが感じられます。

 

 

訪日フランス人が主に使う情報収集ツール

訪日前の情報収集としては、自国の親族や知人からの意見を役立てるという回答がもっとも多いようです。

ついで口コミサイトの意見も参考にする人が多く、実際に日本へ行った人の体験談を取り入れたいという傾向が強いといえます。

 

 

訪日フランス人に人気のお土産

お土産品としては民芸品や伝統工芸品にかける金額がもっとも高く、ここからも日本の伝統文化やサブカルチャーへの関心の高さがみてとれます。

 

 

まとめ

日本との交流の歴史や伝統文化・サブカルチャーへの関心など、フランス人における親日感情の背景を解説しました。

迎え入れる立場にある私たちも、親日家の多いフランスにより興味をもち、訪日フランス人観光客と接する機会を積極的にもってみてはいかがでしょうか。

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