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インバウンドとは?言葉の意味や使い方、アウトバウンドとの違いを解説します
「インバウンド」という言葉を、一度は耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
一方で、その言葉の意味を正確に答えられる人はあまり多くないかもしれません。
そこで今回は、「インバウンド」という言葉の意味や使い方についてわかりやすくご紹介します。
インバウンドとは?
「インバウンド」とは、外から中に入ってくることです。
おもに観光業界では、海外からの観光客を指しています。
インバウンドは、2015年のユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされています。
詳しい言葉の意味について、解説していきましょう。
インバウンドという言葉の意味
「インバウンド」とは、先述したとおり「外から中に入る」「内向きの」という意味です。
航空機や船舶においては、「本国へ向かう便」として用いられるほか、電車やバスといった交通機関が市内へ向かうことを指して使う場合もあります。
インバウンドという言葉の使われ方
観光業界において「インバウンド」といえば、海外から日本への旅行者のことを指します。
日本国内での旅行消費額のうち、訪日客による消費額の割合は2011年時点で約3.7%でした。
しかし2019年には約17.2%に上り、8年間で4倍以上の急成長を遂げました。
訪日旅行客が経済にもたらす影響は、とても大きなものになっています。
コロナ禍で減ってはいるものの、報道などで目にする機会は以前より増えたのではないでしょうか。
インバウンド客
インバウンド客とは、外国から日本への旅行者のことです。
訪日外国人旅行者数は平成30年に3,119万人を記録しており、まさしく一大産業といえるでしょう。
観光施設や飲食店などにおいては、インバウンド客へ適切な情報を発信し、不自由なく過ごせるような環境を整えることでより多くの集客へとつなげられます。
このような取り組みを「インバウンド集客」と呼びます。
インバウンド観光
インバウンド観光とは文字どおり、訪日外国人旅行客による観光のことです。
「インバウンド」という単語そのものも同様の意味合いをもっており、国内旅行者との対比として使われる言葉といえるでしょう。
インバウンド市場
インバウンド市場とは、訪日外国人観光客を相手とするマーケットを意味する用語です。
飲食費やお土産代はもちろんのこと、宿泊費や医療費など外国人旅行者が日本で使うお金のすべてが含まれます。
そのため、大きなマーケットとしてビジネス的な視点からも重要視されている市場です。
インバウンド需要
訪日外国人旅行客による日本国内での需要を、インバウンド需要と呼びます。
観光地として大きな成果につなげるためには、この需要を正確に把握して、適切な対策を講じることが重要です。
そのなかでもインバウンド特需とは、社会現象と呼べるほど国内経済に多大な影響を与える需要のことを意味します。
代表的な例としては、一時期の中国人観光客による日用品や家電、高額商品などの大量購入を指す「爆買い」が挙げられるでしょう。
2015年の春節にあたる時期には、約45万人の中国人が日本を訪れ、約1,140億円にも上る消費金額を記録しました。
百貨店や免税店を中心に莫大な売上を生み出したことで、インバウンド需要という言葉も広く知られるようになっています。
インバウンド消費
インバウンド消費は、インバウンド需要と近い意味合いとして使われます。
外国人旅行客による日本での消費活動を指し、平成30年には日本全体で4.5兆円の消費額に達しました。
一方で先述の「爆買い」のような、大きな経済効果を生んだ中国人観光客による一人あたりのインバウンド消費額は、減少傾向にあります。
近年のトレンドは、爆買いに代表される「モノ消費」から「コト消費」へと関心がうつっています。
スキーやスノーボード、温泉や自然体験などを目的に地方を訪れる外国人が増加しており、変化に合わせた対応が求められているのでしょう。
インバウンド効果
訪日外国人旅行者によってもたらされる国内経済への好影響を、インバウンド効果といいます。
経済効果のみならず、雇用の拡大による地域活性化や伝統文化の保護など、幅広い効果が期待されます。
地方にも好循環を生み出す取り組みとして、地方移住や関係人口といった施策とあわせて注目されている効果です。
一方で、外国人は文化や考え方が異なるため、インバウンドを増やすほど風紀の乱れも懸念されます。
日本人と外国人がともに快適に過ごすためには、次に述べるような環境整備が大切です。
インバウンド対策
インバウンド対策とは、訪日外国人を呼び込み、心地よく過ごしてもらうための環境整備を指します。
自分自身が海外旅行をすると想定したときに、日本語表記やFree Wi-Fiといった環境が整っていると、とても安心するのではないでしょうか。
それは日本を訪れる外国人にとっても同じです。
インバウンド対策がなされているからこそ快適な旅行となり、積極的な消費活動につながります。
また、文化財の保護やゴミのポイ捨てといった文化の違いによるマナー問題においても、多言語表記などの環境整備によって未然に防げます。
より持続的なインバウンド効果を目指すためにも、取り入れるべき対策といえるでしょう。
その他ビジネスシーンでの「インバウンド」の使われ方
また、観光業界における「インバウンド」とは異なる使われ方も合わせてご紹介します。
インバウンドマーケティング
インバウンドマーケティングとは、Webサイトやブログ、SNSなどを活用した情報発信により、自社をPRするマーケティング手法です。
企業から消費者へ押し付けるような従来の販売方法は、情報過多の現代において避けられる傾向にあります。
そこでWeb検索結果の閲覧や、ソーシャルメディアでの交流といった消費者自身の興味にもとづく行動に合わせた、新たな概念として生み出されました。
顧客が自ら企業の方へやってくる様子を指して、インバウンドという呼び方をしています。
インバウンドコールセンター
インバウンドコールセンターとは、問い合わせや質問、クレームにオペレーターが対応するコールセンターのことです。
「受け身」のコールセンターといわれており、コールセンター側から電話をかけることはありません。
ここでも、顧客側から企業への「外から内へ」といった流れについて、インバウンドという呼称を用いています。
インバウンドの対義語は「アウトバウンド」
「インバウンド」の対義語である「アウトバウンド」は、「内から外へ」という正反対の意味です。
旅行関連の用語としては、「日本人による海外への旅行」という意味合いとして使われます。
インバウンドPR事業をサポートする「みんなのインバウンド」
このように、国内経済においてインバウンドは重要な役割を担っています。
しかし新型コロナウイルス感染症の影響により、海外旅行が以前ほど気軽なものではなくなりました。
外国人による訪日が難しいなか、外国人ライターによるインバウンド情報のプロモーションサービスを実施しているのが「みんなのインバウンド(https://sb-ja.jp/global/)」です。
「みんなのインバウンド」では、国内に住む外国人ライターや留学生目線でのPR・プロモーションサービスを実施しています。
展開するサービスは、狙った言語での記事作成やツアーなどのコンテンツ作成といった、実用的な内容です。
インバウンド需要の再興を見据えた際には欠かせない、魅力的なサービスといえるでしょう。
まとめ
新型コロナウイルス感染症が観光業界に与えた影響は大きかったものの、政府は2030年に外国人旅行客を6,000万人とする目標を掲げています。
観光立国として、インバウンドが重要なコンテンツであることには変わりありません。
言葉の意味や使い方を踏まえたうえで、今後に備えたインバウンド対策を整えておくことが大切になるでしょう。
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