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地方への移住には国・自治体の支援制度が使える!利用するメリットや注意点も解説
新型コロナの影響もあり、テレワークが急激に普及した昨今。
このような状況を踏まえて、「都心から地方への移住」の増加が現実化してきています。
関係人口を増やしたい地方の各自治体としても、充実した移住支援金制度を設けているところが多いです。
今回はそんな「地方への移住」について、国や自治体から受けられる移住支援や、利用する際の注意点などについて解説します。
いま、地方に移住する人が増えている!
総務省の「住民基本台帳人口移動報告2020年(令和2年)結果」によると、東京都を含む8都府県では、転出者よりも転入した人数のほうが超過しています。
しかしよくみると、東京都の転入超過数は51,857人です。
前年度に比べて、上記の8都府県のなかでも最も縮小しています。
コロナ禍にあって、逆に前年度よりも転入者が増えているのが千葉県、前年とあまり変化がないのは埼玉県と神奈川県です。
この結果は、東京から近隣県や地方への移住が増えてきていることを示しているといえるでしょう。
ちなみに、「2020年ふるさと回帰支援センター窓口相談者が選んだ移住希望地」のランキングでは、1位静岡県・2位山梨県・3位長野県と発表されています。
地方に移住するメリットは?
地方への移住を考えるとき、まっさきに挙げられるメリットは自然の豊かさではないでしょうか。
また、都心で暮らしてきた人にとっては、毎日の満員電車での通勤から解消されることも大きな点でしょう。
ファミリー世帯の移住では、自然のなかで子どもをのびのびと育てられるのはもちろん、保育所などでの待機児童問題に悩まされる可能性もかなり低いです。
都心で支払っていた高い家賃と比べ、地方では安い家賃でより広い部屋に住めます。
望めば庭付きの戸建てで家庭菜園も夢ではありません。
休日には近場の温泉やキャンプ場などへ気軽に足を伸ばし、穏やかな人生を送れる環境がそろっていますよ。
さまざまな自治体で地方への移住支援が行われている
加速する少子高齢化や核家族化により、地方では若者が年々減ってきています。
地方としては、現在の居住者や一時的にやってくる観光客ではなく、定住してくれる「関係人口」を増やしたいという希望があります。
そこで、地方の活性化事業として、さまざまな移住支援を行う自治体が増えてきました。
移住者側としては、移住先で就業や起業をした際にまとまった資金がもらえたり、住宅の賃貸費や購入費への補助金が出たりなどのメリットがあります。
移住支援の内容は各自治体によって異なりますので、移住希望者は自分の条件に合うところを探しましょう。
国が行っている地方移住支援
移住支援は、地方の各自治体だけでなく国が行っているものもあります。
こちらでは、国による地方移住支援についての詳細を解説しましょう。
<h3>移住支援金・起業支援金</h3>
国では「地方創生」というサイトにて、東京圏からの移住や起業・就業をする人へ向けた、支援金の制度を設けています。
移住支援金は最大100万円(単身では最大60万円)、起業支援金は最大200万円です。
地方への移住と起業の両方を叶えた場合は、最大で300万円(単身では最大260万円)の支援金が国から支給されます。
移住支援金の対象者は、東京23区に住んでいるか通勤している人です。
対象者が東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県などの東京圏以外、または過疎地域として指定されている、東京圏の条件不利地域への移住を行うことが給付の条件です。
また起業支援金の対象となるのは、起業の場所が東京圏以外、もしくは過疎地域として指定されている条件不利地域である場合に限られます。
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は約1年~3年という期限つきで、地方自治体からの委嘱により地方へ移住し、地域の活性化事業に仕事として協力するという制度です。
活動費は自治体や活動内容によってさまざまですが、単身で通常の暮らしができる範囲での支給額となっているようです。
詳しくは「地域おこし協力隊」の公式サイト(一般社団法人移住・交流推進機構JOIN内)で確認してみましょう。
自治体が行っている地方移住支援の例
一方、自治体が主体となって行っている移住支援では、以下のような豊富な種類があることが特徴です。
・住宅リフォーム代の支給
・定住促進補助金
・お試し移住体験
・Uターン奨学金返済支援補助制度
・ひとり親家庭就学費用助成
・2人目以降の子どもの保育料が無料
移住支援制度の内容は、各自治体の工夫がよく出ています。
移住したあとの生活をシミュレーションしながら、制度の内容を確認するといいでしょう。
<h3>自治体の移住支援制度は、公式移住サイトから確認しよう</h3>
各自治体による支援制度は、行っている地域もあれば行っていない地域もあります。
都道府県としては、ひとつの大きなまとめサイトを設置しているところが多いようです。
47都道府県における公式移住サイトを以下にまとめました。
北海道 | 北海道で暮らそう! |
青森県 | あおもり暮らし |
岩手県 | イーハトー部に入ろう! |
宮城県 | みやぎ移住ガイド |
秋田県 | “秋田暮らし”はじめの一歩 |
山形県 | やまがた暮らし情報館 |
福島県 | ふくしまぐらし。 |
茨城県 | Re:BARAKI |
栃木県 | ベリーマッチとちぎ |
群馬県 | ぐんまな日々。 |
埼玉県 | ここちよい暮らし 埼北でスタートしよう |
千葉県 | ちばの暮らし情報サイト |
東京都 | 東京で一番広いまち |
神奈川県 | ちょこっと田舎・かながわライフ支援センター |
山梨県 | やまなし暮らし支援センター |
新潟県 | にいがた暮らし |
富山県 | くらしたい国、富山 |
石川県 | いしかわ暮らし情報ひろば |
福井県 | ふくい移住ナビ |
長野県 | 楽園信州 |
岐阜県 | ふふふぎふ |
静岡県 | ゆとりすと静岡 |
愛知県 | あいちUIJターン支援センター |
三重県 | ええとこやんか三重 |
滋賀県 | 滋賀ぐらし |
京都府 | 今日と明日 |
大阪府 | 定住促進の取り組み |
兵庫県 | 夢かなうひょうご |
奈良県 | 奈良に暮らす |
和歌山県 | かなえよう。わかやまLIFE |
鳥取県 | 鳥取来楽暮 |
島根県 | くらしまねっと |
岡山県 | おかやま晴れの国ぐらし |
広島県 | 広島暮らし |
山口県 | 住んでみいね!ぶちええ山口 |
香川県 | かがわ暮(ぐ)らし |
徳島県 | 住んでみんで徳島で! |
愛媛県 | えひめ移住ネット |
高知県 | 高知県で暮らす。 |
大分県 | おおいた暮らし |
福岡県 | 福がお~かくらし |
佐賀県 | サガスマイル |
長崎県 | ながさき移住ナビ |
熊本県 | KUMAMOTO LIFE |
宮崎県 | あったか宮崎ひなた暮らし |
鹿児島県 | かごしまで暮らす |
沖縄県 | おきなわ島ぐらし |
移住支援制度を利用する前に確認したい注意点
地方への移住ではご紹介したようにメリットも多いですが、遠方への引越し作業や環境の変化など、簡単にはいかない部分もあります。
支援金がもらえるからといって慌てずに、以下の注意点をおさえて計画を進めていくことが大切です。
常に最新の情報を確認する
国による「地域おこし協力隊」への支援や、各自治体の移住支援制度は、募集内容により期限があったり、要綱が変わったりすることがあります。
そのため、ご紹介したリンク先の公式サイトで、常に最新の情報を集めるようにしましょう。
現地に行って事前調査やお試し移住をする
移住生活と旅行で訪れるのとでは、時間の流れ方がまったく異なることを認識しておきましょう。
お客さまではなく一緒に生活していく者としての目で、事前にその土地をよく知っておくことが大切です。
移住したあとに「肌に合わない」といった状況にならないように、現地での事前調査やお試し移住などを行うことをおすすめします。
自治体の窓口で相談をする
移住支援を行っている各自治体では、サイトの相談フォームや、現地で相談窓口を設置しているところがほとんどです。
実際、「移住」とは大がかりなものなので、少しでも気になることがあればどんどん相談や質問をしておきましょう。
まとめ
新型コロナの影響もあり、地方へ移住してテレワークで働きながら生活する、というスタイルを行う若者が増えてきました。
このような背景もあり、少し前から国や地方自治体が進めてきた移住支援金などの制度が、さらに活性化しています。
ただし、移住についてはメリットもあれば注意点もあることを知っておきましょう。
国や自治体から受けられる移住支援は種類や条件がさまざまです。
利用する際は、今回ご紹介した公式サイトをしっかり確認するようにしましょう。
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