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2021.07.20

移住・定住

関係人口とは?交流人口・定住人口との違い、取組事例を解説します

記事投稿者 みんなの観光協会<第3編集部>

所在地: 佐賀県基山町

みんなの観光協会の第3編集部です! 地方創生や観光系、地域活性系のニュースを定期的に配信します。

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経済活動が都市部に集中し、地方経済の活性化が叫ばれている現代日本では、関係人口が地方創生を解決する糸口になるといわれています。

同じような言葉に交流人口や定住人口という言葉がありますが、関係人口にはどのような特徴や重要性があるのでしょうか。

 

この記事では、地方創生に直結する「関係人口」に着目し、基本的な意味や交流人口・定住人口との違いについて解説します。

さらに、関係人口の創生・拡大を目的に行っている、自治体の取組事例をご紹介していきましょう。

 

 

関係人口とは

地域創生への課題として、交流人口や定住人口以外に「関係人口」という概念が最近登場しました。

しかし、関係人口という言葉が一般的に広く浸透していないのが現状で、聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。

 

そこでまずは、関係人口の基本的な意味について確認するとともに、交流人口・定住人口との違いについて解説します。

 

 

地域と多様な関わりを持つ人々のこと

関係人口とは、一時的ではなく継続的に地域や地域住民と関係を持っている人々のことをあらわします。

関係人口という言葉のニュアンスから、少しでも地域と関係を持った人々だと考えられがちです。

しかし関係人口は、かなり強く地域と関わっている人々のことを指します。

 

たとえば、祖父母の生まれ故郷で将来的に住みたいと考えている人や、その地域のファンで何度も足を運んでいる人、ビジネスなどの活動で地域の人々と協力して活動している人などがあてはまるでしょう。

したがって、関係人口は観光客でも移住者でもなく、その中間的な位置づけの人々をあらわす概念として使われています。

 

地域創生には関係人口を増やすことが重要

最近は、地方経済の弱体化や過疎化、少子高齢化が深刻化しており、地域を元気にする「地域創生」に向けた取組が注目されています。

地域創生の目的は、「都市部との格差を是正すること」と「地域経済の活性化」の2つです。

地域の活性度合いを推し量る目標として、交流人口や定住人口を増やす動きがとられました。

 

しかしこれらの目標だけでは地域創生は難しいと考えられ、新たな概念として「関係人口」を用いて地域創生を達成しようと画策されました。

関係人口は、その地域における人材の確保や育成と深くつながっており、関係人口を増やすことが将来的な地域の活性につながると捉えられています。

 

 

交流人口・定住人口との違い

関係人口は、交流人口・定住人口とどのような違いがあるのでしょうか。

順番に違いや特徴を確認してみましょう。

 

<交流人口>

交流人口とは、通勤や通学、観光、レジャーなどで一時的に地域と交流する人々のことです。

関係人口と比べると、地域との結びつきやつながりが弱いといえます。

交流人口は観光やレジャーなどで一時的な活性化を示す指標ともいえますが、長期的にみると地域創生につながりにくいのが現状です。

 

<定住人口>

定住人口とはその名のとおり、地域に居を構えて定住している人々のことをあらわします。

したがって、関係人口よりも地域との結びつきが強く、定住人口が関係人口のゴールだといえるかもしれません。

昔からその地域に住んでいる人だけではなく、地域外から移住してきた人も定住人口にあてはまります。

定住人口の増加は地域住民の増加に直結しますが、移住のハードルが高い地域の場合は定住人口を増加させることが難しくなります。

 

 

自治体で行われている関係人口創出・拡大の取組事例

各自治体において、地方創生を実現させるために関係人口の創出と拡大が急務となっています。

都市部への人口流入によって地方の人口は減少傾向にあり、地方の産業を盛り上げるためには人材の確保が必要です。

関係人口創出・拡大は地域の活性化、経済回復の要といえるでしょう。

 

ここでは、自治体が行っている関係人口創出・拡大の取組事例をいくつかご紹介します。

 

北海道石狩市

北海道石狩市では、25〜44歳の子育て世代夫婦や都市部出身の大学生を対象に、関係人口創出・拡大に取り組んでいます。

農業の収穫体験やレクリエーションを開催して地域農業のファンを作ったり、地域住民とのマッチングを支援する「移住トレーナー」を設置したりするなど、魅力的な取組を行っていることが特徴です。

 

秋田県大館市

秋田県大館市は、郷土料理をアピールポイントとして、都市部の住民をターゲットに関係人口の創出・拡大を施策しています。

地元の郷土料理に関心を持ってもらうため、地元農家や女子栄養大学と協力して、「大館の味」を再現した商品を開発しました。

また、食を通じてファンになってくれた人を対象にした「大館ファンクラブ」を設立し、大館主催のイベントをSNSで配信してもらうよう協力を呼びかけています。

 

長野県塩尻市

長野県塩尻市は都市部に住む社会人を対象に、市内で働く人と共同して事業課題やアイデアを持ち寄る場を提供しています。

市が主導となり、オンラインサロンや副業などを通じて継続的に交流し、地域の課題解決を目指しながら、関係人口の創出・拡大を図る取組を実施中です。

実際に、2016年より「MICHIKARA地方創生リーダーシッププログラム」を行っています。

そこで培ったノウハウや課題解決法を活かして、全国展開していくことも視野に入れているようです。

 

和歌山県田辺市

和歌山県田辺市の近くには、高尾山や龍神山などの登山スポットが多いので、登山愛好家を対象に熊野古道でフィールドワークを開催しています。

地域外からの登山家が地域住民と交流し、田辺市での暮らしや熊野文化を体験してもらうことで、田辺市の関係人口の創出・拡大を図っています。

また、フィールドワークを通じて林業や狩猟、農業における地域課題を理解してもらい、共同して解決していこうという狙いもあるようです。

 

島根県海士町

島根県海士町は、日本海にある隠岐諸島のひとつです。

離島ファンをターゲットにした、関係人口の創出・拡大を施策しています。

主に地域と人材のマッチングを促進しており、海士町に深い関心を持ってもらうことが狙いです。

関係人口の人々を将来的に島の課題解決を担う人へと育成していくことで、海士町の人材確保を目的としています。

 

熊本県八代市

熊本県八代市は、都市部の住民を対象に、スマート農業や災害対策などのセミナーやシンポジウムを開催しています。

セミナー内ではICTやIoTを活用した地域課題解決の知識を紹介しており、それらに興味を持った都市部の住民を関係人口につなげようという狙いです。

また、都市部からICT・IoTビジネスに関心が高い人材を集めるとともに、こうした技術を市民にも啓発して、相乗効果を生み出す交流やセミナーもさかんに行っています。

 

 

地方移住を決断する前に、まずは関係人口となって関わりを持とう

地方移住を検討している方は、まず上記で紹介したような自治体が主催しているセミナーやイベントに参加してみることをおすすめします。

地域のイベントでは、その土地での暮らしや農産業を体験できるようなプログラムが多く、移住したときの生活をイメージしやすくなるでしょう。

また、移住する前に地域の人々とつながりがコミュニティを形成できることも、移住者にとっては嬉しいポイントです。

 

まとめ

今回は、地方創生を実現するために注目されている、関係人口についてご紹介しました。

関係人口は交流人口や定住人口とは違った新しい指標で、地域に継続的に関わっている人々を指します。

関係人口が増加すれば地域の活性化や過疎化の解決にもつながり、地域の活動をより活発にしてくれるでしょう。

 

また、地方への移住を検討している人は、関係人口として関わることで地域の実情や抱えている課題などがみえてきます。

ぜひ関係人口として地域の活動に参加し、地元の人々と連携して地域活動を盛り上げましょう!

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みんなの観光協会の第3編集部です! 地方創生や観光系、地域活性系のニュースを定期的に配信します。

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